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人工心肺使用心臓手術患者の人工心肺離脱後の循環評価と術後臓器障害の関連についての検討

 本学では、医学系研究に協力して下さる方々(以下研究対象者)の利益と安全を守り、安心して研究に参加していただくように心がけております。こちらに記載されている研究については、研究・診療等により収集・保存された既存試料・情報を用いる研究で、直接研究対象者からインフォームド・コンセントを取得することが困難であるため、情報公開をさせていただいております。
 こちらの文書は研究対象者の皆様に、情報公開をするとともに、可能な限り研究参加を拒否または同意撤回の機会を保障する為のものになります。
なお、研究参加を拒否または同意撤回されても一切の不利益はないことを明記させていただきます。

受付番号 (倫理)第 3497 号

研究課題
人工心肺使用心臓手術患者の人工心肺離脱後の循環評価と術後臓器障害の関連についての検討

研究機関:熊本大学病院
研究責任者:熊本大学病院 麻酔科 助教 田島 功一朗

本研究の目的及び意義
人工心肺(CPB)を用いた心臓手術後には、腎障害や心筋障害をはじめとした臓器障害が発生することがあり、これらは、周術期の死亡率やICU滞在期間延長の重要な要因となります。術後臓器障害の予防には、周術期における各臓器の循環、灌流の維持が重要であり、循環評価には、心係数(CI)、肺動脈圧(PAP)、血中乳酸値などの単一の循環指標が用いられてきました。以前の報告では、低心拍出状態、肺動脈圧上昇、乳酸値上昇がそれぞれ術後転帰不良と関連することが報告されています。しかし、臓器灌流は単一の循環指標ではなく、心拍出量、肺循環負荷、微小循環障害など複数の生理学的要素の相互作用によって決定されると考えられます。そのため、以前の報告であった単一指標による評価では、全身循環状態を反映するには不十分な可能性があると考えられます。CIは全身血流量を示す指標であり、PAPは右心後負荷および肺血管抵抗を反映し、全身循環効率に影響を与える可能性があることを示唆する指標、乳酸値は微小循環レベルでの組織低灌流を反映する指標です。しかし、これらマクロ循環、肺循環、微小循環の指標を統合した循環評価指標に関する研究や報告は少ないです。
そこで本研究では、心係数、肺動脈圧、乳酸値を統合した新しい循環評価指標 Global Perfusion Index(GPI) を作成します。GPIは血流供給能力と循環負荷および組織低酸素状態のバランスを表す総合的な指標として全身の灌流効率を反映すると考えています。GPI指標として、CPB使用心臓手術患者を対象にGPIと術後臓器障害の関連を検討することを目的としています。

研究の方法
2019年4月1日から2026年3月31日までに実施されたCPBを用いた心臓手術を受けた患者様を対象として、該当する患者様の情報を収集する予定です。
カルテや手術記録、血行動態モニターからデータを抽出し解析を行います。
研究成果は学会や論文にて発表します。

研究期間
当院倫理審査受理後~2027年3月31日

試料・情報の取得期間
当院倫理審査受理後~2026年7月31日

研究に利用する試料・情報
当院で使用している電子カルテや手術記録、麻酔記録装置、麻酔記録のデータをまとめて管理しているシステム(データウェアハウス)から収集して利用します。
収集した情報は、電子ファイルとしてハードディスクに保存します。保存する際には、パスワードを設定し、研究に関わる人以外はアクセスできないようにして情報漏洩を防ぎます。
データは、研究成果を論文などで最終報告した後、少なくとも10 年間保管します。データの管理は研究責任者が行い、保管期間終了後はハードディスクからデータを完全に削除します。

収集する情報は以下のものを予定しています
①患者様の情報:年齢、性別、BMI、既往歴、内服歴、術前の血液検査所見や生理検査所見
②手術の情報:手術時間、CPB時間、輸血量、手術の術式
③手術中・手術後の循環指標:CI、PAP、乳酸値、平均血圧、昇圧薬の使用状況
④術後経過:術後の臓器障害の有無、ICU滞在日数

個人情報の取扱い
患者様の情報・データ等は、患者様ごとに番号をつけて氏名などの個人が特定できる情報を削除することで匿名化を行い、全ての解析はこの番号のみを使って行います。この匿名化の対応表は、当研究室において研究責任者がパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管するので個人が特定されることはありません。成果報告の際は、個人が識別されないよう、十分に注意して行います。

研究成果に関する情報の開示・報告・閲覧の方法
研究対象者に対する研究成果の開示やフィードバックは、学会報告や論文報告をもって行います。
研究対象者等から同意を受ける時点では特定されない将来の研究のために用いられる可能性もあります。

利益相反について
本研究は、診療によって得られたデータを使用するため研究費は生じません。本研究の利害関係の公正性については、熊本大学大学院生命科学研究部等医学系研究利益相反委員会の承認を得ております。今後も、当該研究経過を熊本大学大学院生命科学研究部長へ報告すること等により、利害関係の公正性を保ちます。

本研究参加へのお断りの申し出について
この研究のためにご自分のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の研究事務局まで 2026年12月31日までにご連絡ください。患者自身が意識のない場合や十分な判断能力がないとみなされる場合には、ご家族もしくはそれに準ずる方がご連絡ください。その場合にも、患者様、御家族に対する不利益は一切ありません。

本研究に関する問い合わせ
麻酔科 担当者 田島功一朗 電話番号 096-373-5275